赤目無冠のぶろぐ

アニメ要約・批評、仮想通貨(ビットコイン、モナコイン)、将棋・麻雀、音楽(作曲、DTM、ベース)、思想など

帰ってきたニートの一日の作者。詳しくははじめにへ。

ニコニコはオワコンなのか?

今回はニコニコのオワコン化について。

ニコニコは本当にオワコンなのか? それともデマなのか?
それについて調べてみた。


~参考資料~

カドカワ株式会社 2018年3月期 通期決算
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=48151&code=9468


カドカワ株式会社(https://info.kadokawadwango.co.jp/)→IR・投資家情報→IR資料→決算説明資料
→2018年3月期 通期決算説明資料 (2018年05月10日)

※IR…Investor Relations、投資家向け広報


上記の参考資料に基づいて判断してみる。

2017年3月期 通期実績の売上高は205,717で、2018年3月期 通期実績の売上高は206,785(単位は100万円)。
う~ん、そんなに酷くはない。それどころか売上高は増加している。

しかし…
2017年3月期 通期実績の営業利益は8,419で、2018年3月期 通期実績の営業利益は3,144。
利益は大幅に減少。
つまり新規事業への投資や費用が多いということだろう。


特に心配なのはWebサービス
売上高は31,275から29,023へ(7.2%減少)。営業利益は2,815から△1,067へ(損失発生!)。


背景にプレミアム会員数の減少があると考えられる。
2016年3月は256万人ものプレミアム会員がいたが、2018年3月は207万人。
約20%も減っている。これはまずい。

資料によると、原因はシステムの陳腐化による性能劣後、会員減少のニュースが解約を助長したこと、
定額制課金サービスの限界。

従来はシステムの作り直しにリソースが集中していたため、新規開発が遅れていた。
そこで会社はこの対策としてインフラの改善を考えているらしい。
それによって開発をスピードアップさせたり、コストを削減したりできるそうな。

それと都度課金の導入も考えているらしい。いわゆる「投げ銭」というやつ。
つまりプレミアム会員数に依存しない収益を模索すべきだということだ。
収益構造の根本的な改革が必要な時期に来ている。


※そのほか、バーチャルYouTuber(VTuber)にも期待?

※出版市場全体は縮小傾向だが、電子書籍事業は好調

※2018年2月28日 ニコニコ動画「会員登録・ログイン無し視聴」対応後、非ログインユーザーが激増中(p.35)。
 まぁ、無料会員登録が面倒臭いものであることを考えれば、当然の結果だ。
 とはいえ無料会員登録者に依存しないサイトになるという点では大きな変化。動向を見守りたい。


総評:
 利益はたしかに酷い。それとプレミアム会員数が50万人も減少したことは深刻。
 今後は有料会員に依存しない収益を模索すべきだ。

 ただし、売上高はそれほど深刻ではないため、将来のための投資が多いだけだという解釈もできる。
 したがってネットで煽られているほどオワコンではない。その意味で、今は耐える時期だ。

 問題は急速なネットサービスの変化に柔軟に対応できるかどうかである。
 ニコニコの真の対応力が試されている時代だと言える。