赤目無冠のぶろぐ

アニメ要約・批評、仮想通貨(ビットコイン、モナコイン)、将棋・麻雀、音楽(作曲、DTM、ベース)、思想など

帰ってきたニートの一日の作者。詳しくははじめにへ。

ストライクウィッチーズオフィシャルファンブック

ストライクウィッチーズ オフィシャルファンブック コンプリートファイル
(角川書店、2009年、定価:本体2600円)の自己満足レビュー。

やや高価に感じるかもしれないが、この手の本としては、それを補って余りある内容だと思う。
コアなファンなら買っておくべき一冊。

前半はストーリー&世界観編、後半はキャラクター&・キャラクター・ヴォイス編という構成。


 まずは前半から。

 最初はストーリーガイド。各話が分かり易くまとめられている。1期を概観するうえで役に立つ。制作にまつわる苦労話やTRIVIAなどが面白い。

 その後は、年表や地図、設定資料、ショートノベル、用語集などが続く。要するに世界観について。
こういう細かい情報はファンにとって嬉しいもの。ミリオタが喜びそうな内容が多い。

架空の話ながら、現実にあったものを元にしている点も、ストパンの良さの1つ。
たとえば戦艦「赤城」がその典型例。2期では「大和」が出てきたし。
そんな風に元ネタを追っていくという楽しみ方もある。

 前半のラストはディレクターズ・ワークス。原作者 島田フミカネ、監督 高村 らへのインタビューなど。

 毎度、こういうのを見て思うんだが、アニメをつくるのは大変。見るのはよくても作るのは大変。労働基準法も糞もない業界なので。
時間給にしたらバイトより酷いんじゃないの?といつも思う。
(聞いた話だと、アニメーターの最初の時間給は実質200~300円程度。浮浪者の方がまだいい生活かもw)
金じゃなくて情熱だけで動いている感じが熱い。半分羨ましくて、半分絶対にやりたくない仕事の代表だと思う。
あのパンツ、じゃなくてズボンが、過労死寸前まで描き続けられているものだとは・・・今度から正座して鑑賞しますorz
それで一生懸命描いて、TVでは湯気と光が無駄に活躍して、世間ではオタク扱いという理不尽の連鎖。
冷やかしで行く業界ではありませんね、これは。


 ・・・というわけで後半。

 後半は要するに、キャラに焦点をあててSWを語ったもの。声優のインタビューもあるから、声オタにとっても嬉しいコンテンツなのだろう。まぁ確かにこの作品、11人もウィッチがいるわけだから、キャラとその中の人をプッシュしてナンボの作品。
実際、滅多に金を出さない私でさえ、エイラーニャの秘め声CDは持っていたりするぐらいなので。
キャラ自体よりも、エイラとサーニャの関係性がよくできていると思う。
地味にサーニャ(と中の人)がリードしている感じがよい。評価されている2期6話もその傾向があった。
関係性は最初の相関図などで把握できる。

 個人的には、モデルパイロットの説明が興味深い(多分、ミリオタも同じ思いだろう)。
元ネタを見ていくだけでいろいろなことが分かる。
あとは各キャラごとにコラムがあって、色々と面白い。イラストも豊富だし、悪くない。


 えー、まとめるとかなり詳しく充実した本です。ファンなら買って損しない内容だと思います。