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赤目無冠のぶろぐ

アニメ、将棋・麻雀、音楽(作曲、DTM、ベース)、思想など

fc2のぶろぐからやって来た男。詳しくははじめにへ。

『月刊アニメスタイル第1号』のまとめ

スタジオ雄によるアニメ雑誌『月刊アニメスタイル第1号』
(2011年6月25日発行、編集:小黒祐一郎(おぐろ ゆういちろう))の内容を簡単にまとめておく。
メインは『とらドラ!』。

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本誌の沿革
  2000年、旧『アニメスタイル』を刊行するも、2号までで休刊。
 →ネット上で「WEBアニメスタイル」開始。色々な活動を続ける。
 →2011年、『月刊アニメスタイル』という名で復刊。
 →2012年、再度リニューアルし『アニメスタイル001』刊行。

 詳しくは、http://ja.wikipedia.org/wiki/アニメスタイル参照

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内容のまとめ

(すべてまとめているわけではなく、個人的に気になったところだけをまとめている。
 全情報を正確に把握したい場合はアマゾンなどで買った方がよい。)


・もっとアニメは面白い…『REDLINE』『カラフル』『四畳半神話大系


・2000年代 僕たちには『とらドラ!』があった。

 


・『とらドラ!』という作品の価値(小黒祐一郎
  前半で作品について解説(*1)。
  後半で「マンガ的であるのと同時に、生々しい部分やリアル感があった」と評している。

  *1…2008年10月から2009年3月に放映されたJ.C.STAFFによるテレビアニメ。
    原作は作・竹宮ゆゆこ、イラスト・ヤスによる電撃文庫ライトノベル(全10巻)。

・『とらドラ!』グラフィティ(天野昌直の文)

 ・(スタッフによると)序盤は、竜児と大河が一緒にいても、男女の関係に見えないように気を遣った

 ・監督らによると、大河の泣き顔をたくさん描くことで、彼女の感情を表現した

 ・監督らによると、16話の殴り込みに力を入れた。ここで登場人物の感情が爆発し、物語が動き出す。

 ・川嶋と櫛枝の心の動きも見逃せないポイント★★★←余裕があったらここも深く掘り下げる予定

 ・男女の恋物語だけではなく家族の問題にまで言及しているのが本作の特徴

 ・キスシーンや卒業式のシーンについて語り、
  「この世界の誰一人、見たことがないもの」を見つけた2人を描き切っていると高く評価

・制作初期に描かれたイメージボード

・『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』に注目!(新作の宣伝)

長井龍雪岡田麿里田中将賀インタビュー『とらドラ!』はライブだっ!!

 ・原作を読んで、昨今流行りの「萌え」ではなく、『彼氏彼女の事情』のような少女漫画と認識した(長井・岡田)

 ・当初は原作の途中までをアニメ化する予定だったが、
  原作7巻が面白かったので完結を待つことを提案した(長井・岡田)

 ・当初は竜児と大河がハプニングセックスをしてしまうドロドロとしたオリジナルを作る可能性もあった(長井・岡田)

 ・実際には原作を圧縮したシリーズになった。原作1冊分を2話で消化していった。(長井)

 ・第1巻の段階で、そこで終わってもいいところまで進む最近の少女漫画のようにしたかったため、
  2話の最後に「虎と竜」という結論を持っていった。(長井)

 ・1話のタイトルロゴが出るカットの靴は、実は竜児と大河のもの。
  正直言うと、最終回くらいのイメージのカット。(長井)

 →つまり、冒頭だけで、ラストで竜児と大河がくっつくことが分かるように作っている

 (したがって、「竜児は櫛枝や川嶋とくっつく」と騒いでいた一部の2ちゃんねらーは見る目がまったくなかった。
  彼らは自分の願望や好みを語っているだけで、私のような冷静な人間が有す客観性がない。
  私は1巻(2話)の時点で大河と結ばれる予定調和的な作品になる可能性が高いと読んでいたので、
  誰とくっつくかを推理すること自体、既にナンセンスだと思っていた。
  本作は誰とくっつくかを予想するものではなく、大河と結ばれるまでのプロセスを楽しむラブコメに過ぎない。
  まぁ2ちゃんねらーに期待してもしかたないのだろう。
  とはいえ、2ちゃんねらーの「(良し悪しはともかく)非常にご都合主義な作品だ」という意見は的を射ていた。
  本作は都合のよい運命の出会いが最初からある作品で、それをすんなり受け入れられるかどうかで見解が変わる作品だった。
  納得がいかない人はこの最初のご都合主義で躓いているのかもしれない。)

 ・最初と最後のセリフ「この世界の誰一人~」は文章が少しだけ違う。
  1話はアニメ用で25話は原作のまま。岡田のせい。(長井)

 (確認したが、たしかに少しだけ違う。致命的な差ではないと思ったが。)

 ・1話は凝った構図が多くリアル志向(小黒)

 ・作画は原作ありきで嫌味がないようにした。
  それと本作は運がよかった。ファンが意外と多くて「俺でいいのか」という感じになった。(田中)

 ・13話の大河の笑顔でギアが入った。
  それまでは大河がどうやって笑うのか分からなかった。(田中)

 ・電車のシーンで大河が脚をモジモジさせるのは、昨夜セックスしたのが痛かったから(あくまで田中の見解)

 (したがって、あちこちのブログやSNSで見かけた「竜児と大河はプラトニックだ」という見解は怪しい。
  とはいえ、上記はあくまで一個人の考えであり、最終的な判断は視聴者に委ねる形になっている。)

 ・最後の2話は原作に追いついてしまったため、オリジナル要素が強い(小黒)

 ・竹宮ゆゆこの原作は雰囲気で魅せる作風(岡田)
  セリフではなく画で伝えたかった(田中)
  恋愛が家族の問題にまで繋がっているのが本作の特徴。2人の恋愛が実家でのキスに至ってよかった。(岡田)

 ・竜児と大河を家族っぽく見せたかった(田中)

 ・キャラクターを生々しく捉えている(小黒)
  コンテはほぼ一発書き。感情の生っぽい部分が出ちゃってる。
  「ライブ感溢れるコンテ」だと思っていただければ。(長井)

 ・『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の宣伝

 ★★★個人的研究課題…2羽の小鳥を見直したい

・業界の『とらドラ!』ファンが語るその魅力[1]荒木哲郎
  絵がよかった。細かいところまで丁寧だった。

・業界の『とらドラ!』ファンが語るその魅力[2]あおきえい
  どちらかというと普段アニメを見ない一般人向けの恋愛ものだと思った。
  岡田の『true tears』に肌触りが似ているが、『true tears』の方が少し「マイナー」な印象。
  一方、『とらドラ!』は長井の演出、田中のキャラなどが「メジャー」だったので、
  「メジャー」感と「マイナー」感の組み合わせがよかった。
  声優の釘宮が上手だった。
  「学校」感がちゃんとあった。
  構造上はハーレムものなのに嫌味がなかった。
  プラスティックな魅力(←記号的で分かり易いこと)だけでは終わらない作品に仕上がっており、そのバランスがよかった。

・業界の『とらドラ!』ファンが語るその魅力[3]錦織敦史
  キャラクターの配置がよかった。
  マンガ的な設定を、ちょっとリアルなドラマに落とし込んだのがよかった。

松倉友二が語る『とらドラ!』が成功した理由
  最初は方向性が曖昧だったが、長井や岡田が勝手に走ってくれた。
  3,4話あたりでキャラクター同士の「関係値」が固まり始めた。
  『とらドラ!』は運がよかった。全部がうまく回った。
  …などとプロデューサー視点でいろいろ語っている。

・原作編集担当 湯浅隆明が語るアニメ『とらドラ!
  原作通りで満足している。
  アニメ化されたことで原作の部数は大分増えた。女の子の読者が増えた印象。
  欲を言うとDVDはもうひと越え売れるとよかった。


馬越嘉彦の仕事2011
  『キャシャーンSins』『ハートキャッチプリキュア!』などで有名な馬越嘉彦へのインタビュー。
  キャラクターデザインについて語っている。キーワードは「シンプルさ」と「線」。

細田守は映画について何を考えているのか
  『時かけ』や『サマーウォーズ』で有名な細田守監督へのインタビュー。
  細田氏が、所属していた東映の影響を交えながら、自分の映画作品について語っている。
  個人的には『とらドラ!』を「新鮮(で)一般性もある」と評価しているのが印象的。
  私も同感で、『とらドラ!』は2008年の行き着く先であり、2000年代の恋愛ものにおける完成形だった。

新海誠アニメスタイル
  『ほしのこえ』『秒速5センチメートル』などで有名な新海誠へのインタビュー。
  彼いわく、光を駆使したデジタルな手法で巧みに風景を表現するのが自分のスタイルで、
  写真をあえてそのまま使う演出は『新世紀エヴァンゲリオン』の影響。
  ラストで最新作『星を追う子ども』の宣伝をしている。

・メイキング・オブ・『放浪息子』…『放浪息子』の水彩イラストについて

・『Panty & Stocking with Garterbelt』今石洋之インタビュー/[マンガ]今石洋之
  パンスト(*1)を作った今石へのインタビューと彼によるそのマンガ。
  今石いわく「不謹慎で不真面目なアニメを、真面目に作りたかったんです」。

  *1…詳しくは当ブログのhttp://akamemukan.hatenablog.com/entry/2013/10/22/123056

・[マンガ]「明日にはきっとあがります」 西尾鉄也…2009年にフランスのパリで開催された「ジャパン・エキスポ」について

・[マンガ]「いちびりの園2011年!」 サムシング吉松…いつもの日記マンガ

・[連載企画]「私の企画書」 渡辺歩…「いじめっ子といじめられっ子の奇跡の交流」とやら

・[コラム]「ピタゴラスイッチと副シリーズ構成」大河内一楼
  大河内が副シリーズ構成の重要性について語っている。
  彼によると、『コードギアス』の吉野弘幸を副シリーズ構成にしたのは、
  アイディアを出し、ダメ出しをする人間が必要だったため。それによって客観性を保つ狙いもあった。
  アイディアを出す人と実作業をする人は分けた方がよい場合もあるようだ。

・[インタビュー連載]「尾石達也 自作を語る」
  『ぱにぽにだっしゅ!』のオープニング「黄色いバカンス」「ルーレット☆ルーレット」「少女Q」について。

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以上。
情報量が非常に多いので、マニアなら買って損はない。