赤目無冠のぶろぐ

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帰ってきたニートの一日の作者。詳しくははじめにへ。

消費税率を上げても税収は減らない

「消費税率を上げて消費税を増やしても、他の税収(所得税法人税)が減ってしまう。
 だから全体の税収は増えない。」

このような増税反対論者の話をよく聞くが、残念ながら(?)、最近(2015~16年度)は増えている。

ソースは財務省の「一般会計税収の推移」。拡大画像はこちら

これによると、消費税は10兆円から16~17兆円へ。所得税法人税も少しだけ増加。
いずれも増えているので、結果として、全体の税収(一般会計税収)も増えている。

「国の財政がよくなっても民間の実体経済が悪くなったら意味がない」という反論も考えられるが、
もしそうなら所得税法人税が減る。会社の業績が悪くなって、社員の給料が減るのだから。
しかし実際にはそうなっていない。つまり普通に景気がよい。

消費税率の引き上げに反対する者にとっては都合の悪いデータだ(苦笑)。


※ただし、消費税を3%から5%にした1997年以降、所得税法人税が減って全税収が減ってしまったのは事実。
 この実証的なトラウマがあるから、政治家も国民も消費税を嫌う。
 この点は先に示したグラフをじっくり見ればはっきり分かる。

 おそらく97年は山一証券の破綻、アジア通貨危機などがあった経済的な混乱期なので、タイミングが悪かったのだろう。
 (不良債権の処理の遅れや物価の下落(デフレ)が問題視されるようになった時期でもある)
 つまり消費税そのものが悪いわけではなく、それを導入するタイミングが悪かったのだと考えられる。

 実際、消費税を0%から3%にした1989年度と90年度は減っていない。それどころか増えている。
 通常、3%を5%にして2%上げるよりも、0%を3%にして3%上げる方が増税の影響は大きい。
 上げる割合が高いし、無税だったものを有税にする時の方が衝撃がはるかに大きいからだ。
 にもかかわらず、言うほど税収が変わっていないわけだから(それどころか増えたわけだから)、
 消費税が悪だと安易に言うことはできない。

 なお、1992年度に税収が激減している点を指摘されるかもしれないが、これはバブル崩壊の影響かと。
 それに導入から何年も経っていると、消費税「だけ」が原因だと証明するのは困難である。
 財政状況を決定する要因は消費税だけではなく、様々な要因が複雑に絡むわけだから。
 (そもそも相関だけでは因果関係を決められないという根本的な問題もある)


※「2014年度以前は決算額、15年度は補正後予算額、16年度は予算額」である点を指摘されるかもしれない。
 つまり「15年度と16年度はまだ決算額が出ていないから最後まで分からない」という反論が考えられる。

 しかしこれも財務省の「一般会計税収の予算額と決算額の推移」を見る限り、それほど心配しなくてもよい。
 ここ数年は予算額や補正後予算額よりも決算額の方が多いから。

 強いていえば2009年度のような状況になると困る。
 この時は補正額がマイナス9.2兆円もあったため、決算額がかなり少ない。
 とはいえ、この年はリーマンショックサブプライムローンの影響で世界経済が混乱していた時期。
 今はリーマンショックの時のような状況にはなっていないので、大丈夫だと思う。