※以下はツイッターで述べたことをまとめたもの
2ちゃんねらーによると、ツイッターのdada(yuuraku)やeternalwindによる冷笑系逆張り言説は、
80年代の「管理教育」への怨念が関連している。
それに「就職氷河期(*)」という雇用情勢が追加されるため、ますます歪んでしまうらしい。
東浩紀さんを叩くしんかい(山川賢一)さんもそのあたりの世代。
*…wikipediaの就職氷河期によると、就職氷河期は1993~2005年。1971年~1982年生まれ。
以下の2つのカギカッコは2ちゃんねるの797と804を修正したもの。ここから私のツイートが生まれた。
「ダダのあの冷笑逆張り言説は、80年代頃の管理教育を始めとした、
若者に対する大人社会の管理主義に内心反発しながらも結局は逆らえず、
なんだかんだで内面化してやってきた、その過程で各方面に対して抱え込んだルサンチマンをこじらせ続けた結果。
たしかダダって正にあの辺の世代だろ。
今と違って彼がまだリベラルっぽいことを頻繁に呟いてた時代を知ってるけど、
その当時から、こと教育に関する発言は普段のリベラルっぽさからは想像できないくらい抑圧的なものが多かった。
20年くらい前の生徒指導の暴力教師みたいな感じ、というか。」
「伊藤剛もそんな感じ(管理教育が社会問題になった愛知の人だし)。鬱屈したものはすごくありそう。
割とまじめな話として、管理教育の旗振りやってた連中は今の学校・教師バッシングの責任取れよと思っている。
団塊ジュニアから少し下くらいのこじらせメンタリティについては就職氷河期や小泉は
よく言われるけど、多分教育の反動も相当あるだろ」
(因みにeternalwindのツイートも管理教育に対する憎悪が多い。
日頃は保守的でフェミニズムなどのような左派を叩くが、暴力的な教育には強く反応し、拒絶する。
それだけ底辺の教育環境が酷いのだろう。)
このように「管理教育」、「就職氷河期」という条件に、「下の者で上の者(金持ちや高学歴)を憎悪している」という条件を追加すれば、
「yuurakuと不愉快な仲間たち」が完成する。
思想家・東浩紀への怨念などで話題になったしんかい(山川賢一)さんもツイッターで以下のようなことを述べている。
「ぼくはオタクというほどアニメマンガ好きではないが、オタク叩きは腹が立つ。
若い頃のぼくは就職氷河期で仕事も決まらず未来も見えず絶望していたが、
当時メディアにはニート・ひきこもりの増加などといって若者にその責任を負わせるような論調が跋扈していた。
それらへの憎しみがぼくの原点の一つだ。」
「ぼくがある種の批評家を憎むのも、彼らが若者の内面の変化を誇張して経済的苦境を軽視したからだし、
オタク文化の読解にこだわるのも、若者たちの先行世代に劣らない文化的豊穣さを示したいからだ。」
「オタク文化にレッテルを貼って見下す連中を見ていると、ニートやひきこもりを若者に貼るレッテルとして濫用
していた連中のことを思い出す。これがぼくの怨念の正体だよ。これまではっきりと述べたことはあまりなかったが。」
これが彼の原動力である。
とすると、具体的な哲学や思想は実はどうでもよくて、多くは「就職氷河期」という明確な経済問題に収束する。
しばしば世代論の妥当性が議論になるが、それはその世代がどのような教育を受け、どのような就職をしたかを示している。
よって、「若者はこう考える」といった思想や哲学を装った詐欺まがいの偏見など何の役に立たない。
目の前の物質的に示せる経済情勢のみを淡々と見るべき。
おそらくこのような主張が彼らの心の中にある。
この主張は一理あると思う。
それになまじ、彼らの上の世代がバブル真っ盛りで氷河期世代とはまったく違ったわけだ。
しかもそんなのが直属の上司になってエラそうにしていたりする。
それでますます怨念が蓄積されてしまう。
しかし、逆に私のような86(ハチロク)世代以降(*)になるとそういう怨念はない。
それは一つは就職氷河期が(一時的とはいえ)去ったから。
また、バブル世代が親ぐらい離れているから直接的な抑圧がない。
それにそのバブル世代が将来を楽観したおかげで我々が生まれることができたのもあるため、あまり文句を言えないのもある。
*…ただし、ハチロク世代以降も2007~09年のリーマンショックを経験しているため、その一部は決して安定的ではない。
とはいえ、それでも氷河期世代の失敗を見て事前に対策できる点では、被害が少ない。
長男よりも長男の失敗を見て育つ次男や三男の方が精神的に強いのと同じ理屈である。
要するに酷い管理教育を受け、経済問題に翻弄された中途半端な氷河期世代だけが割を食っている。
バブル世代とハチロク世代以降は山だが、その間は谷になっている。
ツイッター界隈の30~40代の怨念はこれで説明できると思う。
「何か価値観が合わない」、「何に怒っているの?」という素朴な疑問が自分の中で少しだけ解決した。