赤目無冠のぶろぐ

アニメ要約・批評、仮想通貨(ビットコイン、モナコイン)、将棋・麻雀、音楽(作曲、DTM、ベース)、思想など

帰ってきたニートの一日の作者。詳しくははじめにへ。

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! ミステリー小説アンソロジー』

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! ミステリー小説アンソロジー
の備忘録・まとめ・要約・考察・感想・レビュー

画像↓
https://twitter.com/akamemukan/status/1423213531822886917

原作:谷川ニコ、監修:スクウェア・エニックス
発行者:太田克史(かつし)、発行所:星海社(FICTIONS)、発行元:講談社
2021年8月、本体1450円(税別)

※青いスピン、栞紐(しおりひも)付き

表紙
 名探偵、シャーロック・ホームズの格好をした智子
 帽子(鹿撃ち帽)、(インバネス)コート、虫眼鏡、3巻喪26のぬいぐるみ(?)のキーホルダー
 (未成年なのでパイプはなし)


 モテないし、謎(ミステリー)を解く!
 谷川ニコまさかの初ミステリー執筆! イラストオール描き下ろし!
 祝『ワタモテ』10周年にかこつけて、谷川ニコと『ワタモテ』大好き小説家たちのお祭りが再び!
 黒木智子(もこっち)たちを彩るとびきりのミステリーエピソードを小説で!

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谷川ニコ ※智子の視点

帯…原作者がミステリーも書いてしまうのはどう考えても誰も悪くない!
 “ドスケベ探偵黒木”誕生!?

「朝の目撃者」

・夏休みが明けて数日後の朝。海浜幕張駅でゆりに会う。
 2人とも遅くまで起きていたので、いつもより1本遅い電車に乗った。

 ※いつも同じ電車に乗るゆりと内→15巻喪144や17巻喪164
  漫画は読むがアニメは見ないゆり→15巻喪145

・推理(ミステリ)小説の話。学校の自分のクラスで殺人事件が起こることを望む。
 (不謹慎な話なのに躊躇なく同意し、「誰か死んでほしいの?」と言うゆり)
 アリバイを証言したり目撃証言をする人になりたいと思う。
 自身は健常者レベルのIQで推理力もないので、事件を解決する探偵になるのはリアリティに欠ける。

・ゆりに「いつから健常者レベルだと思ったの?」と悪口を言われ、
 性格の悪い失礼なゆりを探偵向きの人材と評す(陽菜に辛辣なゆり→14巻喪133など)。
 自身は脳内では悪態をつくが、直接人に言えないタイプ。相手が猟奇殺人犯でも下手に出る。
 ↓
 結局、性格が悪くても人見知りなので、2人とも探偵には向かないという評価に。
 (「性格悪くないけど」と言うゆり)

・刑事や探偵に事情聴取されて、正確に答えられるモブ(名無しの端役)を褒めるが、
 ゆりに「頭悪いの?」と言われたので、昨日ゆりが家に帰った正確な時間を訊く。
 (「何回地球が回った時」、ゆり「小学生ぶり」)
 ↓
 ゆりいわく、18時40分。18時、海浜幕張駅。18時30分、最寄駅。
 テレビの内容は『そらシロー』(そらジロー日本テレビの天気予報)
 とオレンジ色のジャケットを着た気象予報士
 18時台のニュースで天気予報が放送される時間帯は18時40~50分なので、19時ではない。
 ↓
 ゆりを天才と見なした自身は帰宅中にコンビニで立ち読みして、
 アイスコーヒーを買った(寄り道しなければ18時40分)。
 18時54分のレシート(現物証拠)を見せ、
 「逮捕される(パクられる)ところだった」「アリバイ対決は私の勝ち」と言う。

 ※コンビニやコーヒー
  https://akamemukan.hatenablog.com/entry/2021/05/11/223526

・次の勝負。昨日いつ寝たか。
 自身は24時。22時からラインでゆりと1時間リモート勉強し、ネットサーフィンした。
 そして(TOKYO)MXの23時30分から始まるアニメのED中に寝落ちしたので、正確には23時55分。
 ↓
 だが陰キャ探偵ゆりちゃんが、寝落ちしたのに、テレビもPCも朝ついていなかった点を
 2(現5)ちゃんねるの論破王・ひろゆきのように指摘。
 ゆりいわく、2時10分までスマホで智子のことを見ていた。智子はラインを切り忘れていた。
 ↓
 自身は勉強した後、WEB漫画を見て、(二木の)しきチャンネル(18巻喪176)の
 OPEX(オッパイクス)プレー動画を見ていた(ナニはしていない)。
 0時24分にゆりが送った「見てるよ」という犯人のような怖いメールにも気づかなかった。

 ※OPEX→Apex Legends?

・ゆりいわく、智子はテレビから可愛い女の子の声が聞こえる度に歯ぎしりしていた。
 それが気になり、ずっと勉強していた。
 (ベッド / 高3にもなってアニメの萌えキャラに嫉妬する気持ち悪い女)
 ↓
 ゆりの推理。智子はアニメが終わって通販番組になった2時2分に起きて、
 5分ほどトイレに行き(←ドアの開閉音より)、無意識にテレビとPCの電源を切った。
 なお、ゆりは2時20分に寝た。

・逆に目撃される側になってしまったので、「もういいや」と言う

「昼休みの探偵」

・昼休みの昼食後、中庭の自動販売機の前(15巻喪146や20巻喪192)でジュースを飲みながら、
 ゆり・陽菜と朝のことを話し、新ジャンルの学園ミステリ、ドスケベ青春ミステリを提案。
 内容は日常に潜むエロを推理するというアニメやラノベにしやすいもの。

 ※『わたし、気になります』→米澤穂信(ほのぶ)による『〈古典部〉シリーズ』の千反田えるの口癖

・ドスケベ探偵黒木、ドスケベ偵クロキ(←下品な落語家)になる。
 そしてパワハラ社長のような恫喝(パワー)で、
 やる気のないむっつりのゆりを助手にし、自身の右隣りに立たせる。
 そして陽菜がどんなパンツをはいているかを推理する漫才を始める。(陽菜「気分悪い」)

・ネットのランプの魔人、アキネイターのように、陽菜に質問していく。
 (分からない、たぶんそう 部分的にそう、たぶん違う そうでもない)
 ノリよく生徒手帳に陽菜の証言をメモる振りをするゆり。
 (ボケとツッコミ、「日本のアニメに登場する?」)
 ↓
 パンツの色はピンクか→部分的にそう、白か→部分的にそう、名前に「ま」がつくか→いいえ。
 ピンクと白の縞(しま)パンではないので、悩む(謎解き要素あり)。

 ※「ちょっと何言ってるかわからない」→サンドウィッチマン

・水玉か、果物や植物の柄入りか、刺繍入りか、キャラクターの絵か→全ていいえ。
 迷宮入り。陽菜のパンツのはしっこ(スカートの腰)を見ようとするが、拒まれる。

・ゆりに「花壇の虫見てるほうがマシ。蝶々とかトンボいるし」と言われ、真相に辿りつく。
 鍵は「蝶々」。事件が複雑化したのは陽菜が縞パンのミスリードを誘ったせい。
 実際のピンク部分は一部で、それは小さな蝶々のようなリボン。
 (ネタ / 関係者、公開セクハラ / 柄パン)

・予鈴が鳴る。最後の質問。ピンクの小さなリボンあり→はい。
 ピンクリボンがついた白のパンツと判明(陽菜「だいたい合ってる」)。

・事件解決の決め台詞、エロ探偵なぞかけは、
 「ネモのパンツを見た男子中学生とかけまして金田一少年と解く。
 そのこころは……どちらもナニかける(名にかける)でしょう。ドスケベ偵クロキです」。
 酷いオチなので陽菜に二度とやらない方がよいと言われる。

・挿絵は何の感情もないビー玉のような目でこちらを見るゆりと陽菜

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市川憂人(ゆうと)「絵文字 vs. 絵文字 Mk-II」 ※内の視点

帯…“最年長のルーキー”本領(オタクっぷり)発揮の犯人消失&ダイイングメッセージ!?
 着替え泥棒の手がかりは絵文字!? 内笑美莉と二木四季の推理合戦!

・高3の夏休みに炎天下の校舎裏で、水着姿の智子と、宮崎に着替え泥棒と誤解され、「なんで」と叫ぶ。
 証拠は倒れている安藤(初芝)の発言、「絵文字」。
 傍にMk-II(マークツー)・二木と、荻野先生。(蠱惑(こわく)→12巻喪117 / 保健室)

1(回想)
・午前10時前、勉強会のためにファミレスの傍で宮崎を待つ。
 他の4人は不参加。(笑美莉→29画 / 夏合宿)

・学校に向かう制服姿のキモい智子を見かけたので、その件をLINEで宮崎に伝え、追跡
 (150cm未満→18巻の小冊子)

・私服のまま、原宿教育学園幕張秀英高等学校へ。
 荻野に服装を咎められるが、「勉強会」「図書室」などと言うことで難を逃れる。
 その後、おせっかいな彼女に智子と仲良くやれているか問われる(刑事コロ●ボ)。

 ※修学旅行→9巻喪80、打ち上げ→12巻喪120、バレンタインのチョコ→12巻喪112と喪114、
  遠足のネズミー、球技大会の「うっちー」→16巻喪152、大学見学→14巻喪140、
  勉強合宿の風呂→18巻おまけ

・駐車場にあるトラックの荷台の側面に右から左に記された工事業者の名前は、
 『幕張工務店天海営業所』と『改装・塗装は幕工天海へ』(伏線)

・校庭へ。スマホセミを撮る宿敵・二木と、サッカー部の智子の弟・智貴。
 (弁当を忘れる話→13巻喪123 / 「キモさのかけらもない」→17巻喪163)

・クラス分けの発表の回想(12巻喪122)。内グループ6人は3年4組へ。
 智子・“二木”・ゆり・真子・吉田・陽菜・加藤は3年5組へ。「なんで」と叫ぶ。

スマホで「正門に着いた」と話す宮崎と共に智子を挟み撃ちにしようとするが、
 悲鳴が聞こえたので校舎裏へ。
 倒れている初芝、水着姿の智子、宮崎に遭遇。私服なので、智子に疑われる(冒頭の場面)。
 隣には二木。近くにはスケッチブック、縁石、植え込み。

2
・智子の回想。映画のロケハンのために水着に着替え、プール(19巻喪183)に忍び込む。
 更衣室の着替え(制服と肌着)を白い服を着た人に盗まれ、慌てて正門へ。
 そこで宮崎に会い、悲鳴を聞く。倒れていた初芝が「絵文字」と言い、気絶。
 (荻野 / 内弁慶の外地蔵)

・二木が校舎の全ての窓に鍵がかかっている点、窓枠の埃が乱れていない点、
 反対側に高い壁がある点、誰も怪しい人を見ていない点を指摘。
 ↓
 疑われているので、身の潔白を証明するために皆に私物を見せる。

 現場見取り図↓
 https://twitter.com/akamemukan/status/1446125443527032839

・LINEの宮崎・凪・楓・かよ・なつとの話。
 背景画を描いていた初芝は頭にコブができる程度の怪我ですんだが、その時の記憶がない。
 着替えは見つかっていない。警察には連絡していない。
 ↓
 「人を絵文字で表すとき、自らもまた絵文字で表される」と言う凪。
 (水泳部 / (●△●)と(|_|) / 球技大会の「絵文字」→16巻喪152 / はしご)

・智子は荻野に25メートルのプールのレーンを10往復以上させられ、
 弟のジャージを着て帰った。着替えがない件はごまかせた。(謹慎 / 智子の母)

・自身の体力・知力・器用さ・クリティカル・カリスマ度・幸運度・精神力は
 5段階評価のオール3(18巻の小冊子)。探偵のような推理力はなく、全て平均点。
 ↓
 クリアファイルを出し、下駄箱の智子の手紙を見る。1つは北海道みやげの礼(11巻喪105)、
 もう1つはバレンタインのう●こチョコのお返し(12巻喪114)。
 そしてスマホの待ち受けを見る。内容は5組の南から徴発した智子の写真。
 (ジャージ&加藤のメイク&ダブルピース、出禁、14巻喪135別視点と16巻喪156)

3
・翌日の午後1時。二木と話すためにアミューズ・モール1階SECA(ゲーセン)へ。
 ヤンキーの吉田・杏奈・麗奈(れいな)にタイマンと誤解され、二木とゲームをすることに。
 (吉田「さっぱりした奴」→13巻喪129、修学旅行の肘鉄→8巻喪77、北海道みやげ→11巻喪105)
 ↓
 格闘ゲームで5連敗するが、二木が運ゲーの麻雀で4局連続満貫放銃。
 (二木「ゲーム仲間」→15巻喪147)

・二木と共に初芝のダイイング(?)メッセージの意味を推理。
 可能性その1。初芝の嘘。だが彼が「絵文字」と言う時に自身も二木もいなかった。
 その2。「絵文字」は聞き間違い。だが何も思い浮かばない(しゃもじ)。
 ↓
 その3。本当に「絵文字」を見たが、見たのは顔ではなく、服(シャツ)の柄。
 つまり初芝は犯人の特徴を見る余裕があった。
 (挿絵はフードコートのテーブル、「絵文字」と言う内と二木、ヤンキー3人)
 ↓
 結論。犯人が初芝を突き飛ばしたというのは皆の思い込み。
 犯人は校舎裏から消えたわけではない。校舎の中から、窓を開けて校舎裏へ逃げようとした。
 だが初芝がいたので、校舎内に隠れた。驚いた初芝は転んで頭を打った。
 つまり犯人は部外者の常習犯。
 ↓
 スマホでロケハンしていた二木に写真や動画の情報を要求。

・夕方のニュース。工務店に勤務する36歳の男が女の服の窃盗容疑で逮捕される。

4
・翌日。スマホで犯人のTシャツを見る。ペンキ(?)でシャツの文字の一部が
 シャツと同じ白色に塗り潰されているので、「絵文字(エモジ)」と読める。
 初芝が見たのは『改装・塗装は幕工天海へ』の『工天海』。
 (工事業者のトラック←二木のスマホ / 匿名の通報)

 工天海(エモジ)↓
 https://twitter.com/akamemukan/status/1446126061238898710

・学校へ。現場付近の女子トイレのブース(掃除用具入れ)を開け、
 智子の着替え(制服と肌着)を発見。スカートを胸に抱える。
 (二木の推測、「可能性は五分五分」 / すりガラスの窓→犯人の逃走ルート)
 ↓
 そのせいでやって来た智子・二木・荻野に再び誤解され、「なんで」と叫ぶ。

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岡崎琢磨(たくま)「踵(かかと)の下の空白」 ※成瀬優の視点

帯…〈日常の謎〉派の魂を受け継ぐ実力派作家が放つ、成瀬優のビターな謎解き!!
 ゆうちゃんのイメチェンに隠された真実とは?

1
・回想。中学生。朝、母が自身の長い髪を三つ編みにして、「行ってらっしゃい」と言う。
 (挿絵あり、ウサギのぬいぐるみ→4巻喪31)

・高校受験に失敗し、智子が合格した第一志望校とは別の高校へ(12巻喪110)。
 入学式。周りは派手な子ばかり。(小宮山と川本→5巻喪46)
 ↓
 翌日。中村砂羽(さわ)に話しかけられる。
 週末、彼女と美容院へ。髪を切って染め、眼鏡をコンタクトに。
 ↓
 砂羽の情報は、出席番号が優の一つ前、明るい色の髪、ツインテール、自身もコンタクト。
 (幕張本郷高校、加藤の中学時代の友達→18巻喪170)

 ※眼鏡&三つ編をやめたら人気者になった中学の時の経験
  →『私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。』の喪04

・社交的な砂羽のおかげで、友達が増える。だが目立つので、少し居辛い。
 ↓
 約1か月後、同じクラスの男(砂羽グループの一員)に電話で告白される。
 断り辛い雰囲気なので、2日後、彼の告白を受け入れる。人生初の彼氏ができる。
 (中学の卒業式の日に男から告白され、断る話→5巻喪37)
 ↓
 彼にキスやハグ、大胆なことを求められ、ケンカに。そして智子に再会(1巻喪3)。
 ↓
 秋に砂羽、もう一人の友達と、智子の高校の文化祭へ(3巻喪21)。
 智子に会い、ハグ。砂羽達は加藤に会う。
 自身と地味な智子の意外な関係を見た砂羽に「うらやましい」と言われる。
 ↓
 智子はえっちないたずら(セクハラ→4巻喪29、6巻喪51、14巻喪138など)をしてくるが、
 中学の時に友達がいない自身に話しかけてくれた。
 ↓
 彼氏に「砂羽の前ではする背伸び(が不要なのは、智子)のこと、砂羽よりも下に見てるってこと」
 と言われ、ショックを受ける。(智子の明確な目標→武器商人→4巻喪31)

2
・高2に。彼氏と砂羽は別のクラスへ。
 昼。智子がしてくれたように友達がいない人に話しかけようと思い、
 一人ぼっちの清塚聖(きよづかせい)(低身長、長い黒髪)と弁当を食べるが、
 「友達いないからって同情されてるのかと思った」と言われる。

・噂を聞いた彼氏に「仲よくしないほうがいい」「清塚さんを下に見てる」と言われる。
 彼いわく、彼女は1年の時にクラスでトラブルを起こして、孤立してしまった。

3
・翌日。砂羽に会い、中庭で清塚聖と同じ1年2組だった芽生(めい)
 (18巻喪170)に聖のことを聞く。(「二つ隣のクラス」)

・芽生の1年の回想。もともと聖は疎んじられていた。
 聖の母はすぐ学校にクレームを入れるモンスターペアレントだった。(風邪、スマホ
 ↓
 3学期の終業式。夕方6時にクラスの泊まりがけの打ち上げへ。場所は金持ちの瀬戸(男)の家。
 風呂に入り、リラックスウェアに。9時半、男が酒を飲み始める(二次会)。
 聖が「お母さんに言いつけるよ」と言う(いつもの冗談)。
 気分が悪くなった男がトイレから出られなくなる。
 ↓
 深夜前、担任の先生が車を30分以上も飛ばしてやって来る。打ち上げは強制的に解散。
 但し、誰の保護者が先生に連絡したかは不明。
 聖の母も車で来る。聖と、島里美紀がその車に乗り、帰る。
 皆はリラックスウェアのままだったが、聖と美紀は私服に着替えていた。

4
・聖に事実確認し、島里美紀(高身長、キツネ顔、黒髪)に会う。
 聖いわく、母に電話したのは午後11時半で、男の飲酒を咎めた。
 (部活に入っていない優と聖、電車通学の聖、バス)

・翌日。彼氏に空白の2時間、9時半~11時半を指摘され、
 「オレと遊ぶ時間減らすの?」と言われる。彼氏との距離を感じ始める。
 彼いわく、校外で美紀に会っているので、聖の立場はかなり悪い。

5~7
・6月。1学期の終わりにクラスの打ち上げがあるので、聖を助けるために、智子に電話で相談。
 智子の下品な言葉、「クソでももらした」のおかげで、真意に気づく。
 (小宮山との再会→6巻喪54 / 智子「天使か?」、「レ●プ目」→12巻喪110)
 ↓
 つまり聖は男のトイレ占拠でおもらしした美紀を庇うために自ら悪者になった。
 2人とも私服だったのはカムフラージュ。(智子の推理)

 ※智子のおもらしネタは1巻喪5、2巻喪13、4巻喪30、7巻喪61など

・翌日。聖が上記の推理を認めるが、美紀のために現状維持を望む(現在、聖と美紀は別のクラス)。

・1週間後。聖を助けるために美紀と話すが、彼女は保身を優先。
 去り際になぜ聖の肩を持つのか問われたので、孤独な過去を明かし、
 「美紀ちゃんと一緒だよ」と言う。その言葉が美紀に伝わる。

8
・彼氏の要求がエスカレート。辛いので、恋愛よりも、智子・小宮山との約束を優先するように。
 (6巻喪54、終業式の夏休みの計画や大量のメール→7巻喪57)

・終業式の翌日(夏休み)。クラスの打ち上げへ。場所は焼き肉屋。
 母が自身の髪を編み、「行ってらっしゃい」と言う(高校入学直後に髪を切って以来)。
 清塚家で聖を説得し、彼女も連れ出す。

スマホGPSアプリを見た聖の母が来て、聖と口論。
 ↓
 美紀の弁護。前の打ち上げで先生に連絡したのは聖の母ではなく、瀬戸の母。
 瀬戸が皆に謝罪。聖の母が折れ、皆が聖に謝罪。(門限)
 ↓
 美紀いわく、11時半に聖が母に電話しても、先生は車を30分以上も飛ばしたので、
 深夜前に瀬戸家に着けない。つまり他の人が先生に連絡した。
 (二次会のカラオケ、オペラ歌手のように歌が上手い聖)

9
・夏休み。智子・小宮山と遊ぶ。虫、お台場、海2回(7巻喪64と喪65)。
 砂羽、聖・美紀とも遊ぶ。彼氏との交際は後回し。

・2学期~秋の終わり。スタータリーズコーヒーで彼氏と話し、別れる。
 踵をヒールのある靴で支えるかどうかは、上下の問題ではなく、自信の問題だったが、
 彼は背伸びしなくてすむことを下に見ていると解釈する人だった。

10
・失恋。髪をさらに切る(←母に頼らず、自分自身と向き合う意味も)。
 遊ぶ時間が増えることを喜ぶ智子(11巻喪100)。

・12月25日。智子・小宮山とのクリスマスパーティーへ(9巻特別編5~11巻特別編7)。
 踵の下の空白をヒールのある靴で埋める。「行ってらっしゃい」と言う母。

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坂上秋成(しゅうせい)「モテないし合コンに行く」 ※智子の視点

帯…純文もエンタメも書きこなす“小説巧者”が繰り出すドタバタ合コン劇!!
 脱処女チャンスと乗り込んだ合コンでもこっち一大事!?

・昼の教室。「合コン行こうよ」と言う陽菜。(ラブホ、正常位、乱交、女子高生、処女率、経験2割)
 彼女いわく、幹事は声優養成所の浦原。彼の特徴は黒髪・眼鏡・黒い服。
 (キラーパンサー→ドラクエ / (処女)膜→2巻喪14)
 ↓
 地味な特徴なので、キモオタや萌え豚と誤解し、やる気に。
 参加者は男4人、女4人。智子・陽菜・ゆりに、加藤(AV鑑賞、聖母→14巻喪140)。
 (真子→親と温泉旅行、吉田→友達とバイク)
 時間は日曜の午後5時。場所はシャロウ、青山のダイニングバー(浦原の両親が経営、貸し切り)。

・土曜の夜。家でSEX(セックス)課程修了済みの最先端美少女への羽化を妄想。
 (ジャニーズ / 美術のデブ→1巻喪9の初芝、クラスのキモオタ→8巻喪67の柿沼達)
 ↓
 普通は加藤の圧勝だが、キモオタ相手なので地味な自分が有利と判断。
 (フリーザやピッコロ→ドラゴンボール
 話題を共有してくれる女になるために、流行りのアニメを確認。
 (エヴァウテナ、まど☆マギ、『べりもん!』、ゲーム / 弟・智貴)

・翌日の12時。風呂場で下の毛をカミソリで処理。パイパンに(ロリコン対策)。
 加藤と青山学園大学(14巻喪140)へ行った時の服を選び、目的地へ。
 (白の下着、しまむら→2巻喪14、チャイナドレス / 秋晴れ、電車で1時間以上)

・山手線の渋谷駅で下車。陽菜からの電話に出て、彼女とスタバへ。(小宮山の生理→13巻喪123)
 キャラメルフラペチーノ(フェラペチーノ、1巻喪3)のグランデ(2巻喪10)を注文。
 皆に彼氏ができて離れ離れになるのを心配する陽菜を安心させる。
 (陽菜→レモネード / FPS / 藁人形)

・陽菜と店へ。ソファー席の手前側にゆりと加藤。奥から加藤・陽菜・ゆり・智子。
 加藤の服はグレーのマキシワンピース。陽菜の服はパーカーにホットパンツ(生足丸出し)。
 ゆりの服はブラウスに短いスカート(化粧)。(Dining Bar Sharon / 淫乱ピンク→15巻喪148)
 ↓
 陽菜との関係に嫉妬するゆりの機嫌を取る。(ニトログリセリン→爆薬)

・童貞やキモオタチェリーではなく、ラッパー・カツヤa.k.aデリーロ(渋谷のクラブの皿)、
 チャラ男・ショウ(ハロポーン、ガイアの声、銀髪の渚カヲル、ピアス)、
 バンドマン・SHUN(MESHIA、ヴォーカル、『闇のメロディー』、ロン毛、バンプ
 美大系・浦原(浦っち)が来たので、動揺。(挿絵は智子・ゆり・陽菜・加藤)

 ※a.k.a→also known as→別名

・智子・ゆりとチャラ男・バンドマン(陰キャ / リア充、イケメン)。
 (ルイーダの酒場はぐれメタルスライム→ドラクエ、鬼舞辻無惨→鬼滅の刃、オタビッチ・陽菜)
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 趣味の話に。(ゆりっちともこたん / ATフィールド)
 ド変態のオタクであることを暴露。珍しく驚くゆり。
 下ネタはエロゲーの『淫乱肉地獄~病室をミルクまみれにしてしまった僕は~』など。
 (アキバ / 漫画喫茶のエロ動画→16巻喪151 / 賢者タイム
 ↓
 「面白い」と言われる。捨て身の特攻のおかげで話しやすい雰囲気に。
 (乙女ゲー、ソシャゲのSSR→スーパースペシャルレア)
 一緒にエロゲーのアテレコをやってくれる男がタイプと言い、LINEの交換を求められる。
 (「彼氏いらない」説、セクハラ、優 / 「ありがとミョン☆」)

・爆発音が聴こえたので、キッチンへ。
 自作の爆発物、燃えているティッシュの束を陽菜と加藤が踏むことで消火。
 ↓
 「コノ合コンの参加者ひとり死ヌ」と書かれた赤い紙(脅迫文)を発見。
 (テーブル / ×ドッキリ、つり橋効果 / サイコパス・ゆり)

王様ゲーム(ゲスゲーム)。4番のバンドマンが7番の智子の肩を30秒揉む。
 ↓
 クローゼットの上にあるケーキの置物が落下し、チャラ男の右肩を直撃。
 重い置物の中身は大量の小銭。それを「貯金箱」と言う加藤。
 ラッパーがタクシーを呼び、怪我したチャラ男を病院に連れて行く。
 ↓
 険悪なムードに。浦原が怒るが、加藤になだめられ、「解散」と言う。(コナン)

・加藤に電話し、公園へ。犯人は加藤と推理。
 根拠はソファー席の手前側に座っていた点と、ケーキの置物を「貯金箱」と言った点。
 (ファミレス、チャラ男の鎖骨に軽いヒビ / 合宿の「明日香」→18巻喪175)
 ↓
 加藤が一連のイタズラを認める。彼女いわく、使ったのはインビジブルスレッド(糸)。
 爆発物や脅迫文も早めに着いて仕掛けた。
 今の関係を大事にしたいので、智子に彼氏を作って欲しくなかった。(内、風夏、茜)

・翌日の昼。どんな人にも裏があると思い、ゆりに「変」と言われる。(タバコ、ペニス)
 ゆりに「人殺す時も表情変えなそう」と言い、肘鉄される。
 そしてゆりと授業中に弁当を食べようとするが、断られる。
 手を振る加藤に引きつった笑いで手を振り返す。いつも通りに、当たり前のように。

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円居挽(まどいばん)「モテないし一人になる」

帯…“『ワタモテ』大好きツイッターお兄さん”こりずに続投!!
 このプロットをOKしたのは誰だあっ! 谷川ニコワールドクロスオーバーミステリー!

※原作20巻のネタバレあり

・9月8日(2学期が始まって約1週間)の19時35分。海浜幕張駅京葉線)。
 『クズとメガネと文学少女(偽)』の織川衣栞(いおり)の視点。
 (美浜高校→千葉市美浜区、ママ、「あの人とそっくり」)
 ↓
 某原幕生に「おーりって呼んでもいい」と言い、「お――」と言われる。
 その言葉が電車のブレーキ音にかき消される。座らずに電車内の定位置へ(一駅→新習志野駅?)。
 だがさみしそうな某原幕生は乗らずに「あっち(反対の蘇我行き)だから」と言う。

・17時15分。原幕高校のバス停前。智子の視点。
 陽菜に映画のアイデアを明かし、そのプレゼンの練習をする(20巻喪186)。
 (文化祭のクラスの出し物 / 黒木十字軍、陰キャ、『英国王のスピーチ』、アカデミー賞
 ↓
 大人数で下校。内・加藤・ゆり・茜・伊藤も一緒。(バス通学の真子・小宮山)
 クリエイティブなことをするためには内に籠もる必要があると思い、
 映画の脚本を書くために、一人でネカフェのアクレシオ(16巻喪151→アプレシオ)へ。
 ↓
 目的物はインスパイア元の低予算映画、『カメハメ』。
 あるビデオを撮るために現場の人間が奮闘する様子を撮ったビデオ。
 大ヒット映画のパロディ(パクリ)。ゆりが駅のホームのベンチで智子から聞いた映画。
 (活活→6巻喪53の快快→快活CLUB / 心配する加藤→「胸がデレッ」)

 ※日常系アニメ→10巻喪97、15巻特別編8、17巻喪167、
  ラノベ作家→14巻喪139、17巻喪162、19巻喪179、妄想→1巻喪9など

・17時20分。国際大通り。某原幕生の視点。
 一人で『カメハメ』を観るために、アクレシオのBlu-rayコーナーへ。
 そこで幕張南(マクナン)高校(←小学校は実在)の男2人に遭遇。
 (国際大通りと国道14号線→前の円居のアンソロ)
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 その2人が「どこかの誰かたち」(南グループ?)のようにバカにされているクサの話をして、
 彼があることをするかどうか賭ける。そして自販機(の飲み物)と店員を見る。
 (辛いの平気アピール、視姦、悪巧み / モギとマイ / 幕南生)

・17時50分。アクレシオ幕張店のBlu-rayコーナー。智子の視点。クサ達の話を聞く(ナガノ)。
 彼らいわく、モギとマイは店内のブースでヤろうとしたことがある。
 キャイ~ンのウド鈴木や奈良重雄(奈良カッター→木多康昭の『幕張』)のような髪型のクサ。
 (ホテルUFO→ラブホ→10巻喪95 / 『ハンチョウ』→福本伸行の『カイジ』)
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 自販機の文、「期間限定 ソフトクリーム用の味変ソースあります」を見て、
 ストロベリーと抹茶のソースをかけたソフトクリームを食べようとする。
 途中で『Faith』(Fate→前の谷川のアンソロ)のライダーのようなスタイルのよい女を見る。
 (加藤や優、セクハラ)
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 赤と緑のソースがハバネロとわさびであることに気づき、捨てる。
 そして同様のソフトクリームを食べることで、辛いもん平気自慢をするクサを見る。
 (ジェネリック→18巻喪171 / 「持ち味をイカせ」→『刃牙』)
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 スープをどこかに置き忘れたクサ。残念そうなスープを渡した連れ。
 その後、またどこかでヤったブサイクな男女、モギとマイが来て、5人でカラオケへ。
 (交尾(ファック) / オカベ / リア充、「清田に死ね」→1巻喪7)
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 何かが入った紙コップを見て、先の怪しいスープではないと判断するが、
 おしっこであることに気づき、放り投げてしまう。
 (ジョジョ5部、歯をクラゲに変えるジョルノ、アバッキオスタンド使い
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 スタッフ用控え室に連行される。出禁もあり得るので事情を丁寧に話し、店員に同情される。
 店員いわく、監視カメラで容疑者を絞れる。(AV→16巻喪151)

・18時05分。(隣の)スタッフ用控え室。某原幕生の視点。
 自分のやったことが原因で大変なことに。
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 店員いわく、被害を受けたのは自販機、雑誌、床(要クリーニング)。被害者はいない。
 事故なら問題ないが事件なら警察を呼ぶ。4人の参考人の証言を聞きたい。
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 1人目は海浜秀学院(シューガク)生、棗(なつめ)。(『海浜秀学院のシロイハル』)
 彼いわく、明日は創立記念日で休み。
 (私服、全寮制の中高一貫の男子校、好成績、生活管理も厳しい高校)
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 2人目は東京の会社で働いている女、水樹希美(のぞみ)。(20代?、美人、『ライト姉妹』)
 3人目は冒頭の織川衣栞。(文学少女、黒いタイツや手袋→バカにされそうな痛い格好)
 4人目は自分。キツい言い方で名乗るのを拒んでしまう。
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 事件の15分前の映像は、清掃中の店員~両手に紙コップを持っている希美~何かを抱えている棗
 ~手に何かを持ってうずくまる衣栞~手に何かを持ってクサの横を通る自身。
 (クサはスープの自販機から5メートル離れたソフトクリームの機械の傍にいたので、対象外)
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 傷があって再生できなかったBlu-rayのタイトル(正式名称)を言うはめに。
 恥をかき、顔を赤くする。(レンタル、×R18、○R15)

・18時15分。智子の視点。『カメハメ』、『カメらをハメるな』の説明。
 『カメラを止めるな!』のパロディ。キャッチコピーは「AVを超えたメタAV」。
 物議を醸し、ヒットしたR15作品。駅のホームでゆりに語った映画。
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 内容は、ある男優が勃たなくなり、スタッフである主人公達が疑似セックスを撮ることで
 乗り切ろうとするもの。
 特に主人公が田舎の母から送られてきた米を煮て、泣きながら偽の精液を作る場面は感動的。

・18時18分。某原幕生の視点。小説を書くために『カメハメ』を借りたことにして、嘘泣きする。
 (「乙一」→14巻喪136、衣栞「京極夏彦」)
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 美浜高(ミハコー)生の衣栞いわく、知人に会いたくないので、活活CLUBではなく、
 ここに来た。目的物は『鬼詰(きづめ)のオナゴ』(鬼詰(きつめ)のオメコ→鬼滅の刃)。
 (ねこざわ書店→くまざわ書店→1巻喪6や15巻喪147)
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 衣栞いわく、持っていたのは『鬼詰』6巻。
 いない人の悪口を言う幕南生達の人間関係が気になったので、隠れながら観察した。
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 無邪気な衣栞を見て、誰か(南?)を思い出す。
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 店員いわく、確かに『鬼詰』7巻以降は貸出中。監視カメラの映像に不審な点はなかった。
 タイツをはいている衣栞がブースでおしっこをするのは困難なので、彼女は無実。
 (漫画やパソコン、カップルの行為→穢(けが)れ)
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 棗いわく、抱えていたのはVRゴーグル。VRAVを観たが、オナニーはしていない。
 (尿、精液 / 腐女子・衣栞)

・18時40分。(隣の部屋で聞く)智子の視点。
 後輩の叶圭佑(かのうけいすけ)が乱入し、棗がオナニーをしなかった理由を説明するために、
 VRAVについて語る。(ホモかインポ / 棗の弁護 / ゆりとVRAV)
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 叶いわく、VRAVと従来のAVの違いは立体感(3次元)。視点の不自由さは課題だが、
 パンチラシーンの時だけは意味がある(『パンチラパニック』)。
 画期的な点は没入感。故に体験を重視する(学校や人妻→関係性)。強みは異性との接近。
 (真摯かつ紳士的 / 全裸、勃起→小宮山と同系統の狂人 / セックス)

・18時45分。某原幕生の視点。叶が女装した棗のポラロイド写真を皆に見せる。
 彼いわく、棗は異性装(クロスドレッサー)や性同一性障害トランスジェンダー)ではない。
 女装は実益を兼ねた趣味で、VRAV鑑賞は勉強。故に棗はオナニーをしていない。
 (セクハラ / 個人撮影会、アイドル / 文化祭の女装→20巻喪192)
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 棗いわく、演劇部で女役を演るので、独学で女装している。
 服も化粧品も部活動に必要なものとして持ち込める。
 同世代の女のリアルな質感を観察するためにVRAVを観た。
 (ファン / YouTuberのメイクやファッション / 平日はスマホも取り上げられる環境)
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 なぜ彼女を作らないのか問う。だが棗いわく、土日は外出できても門限がある。
 平日はプライベートな連絡を取る手段がない。受験があるのでそもそも彼女を作る気がない。
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 棗いわく、AV女優の努力の痕跡(整形手術や豊胸)から美の追求に終わりがないことと、
 自身の女装の限界を知ってしまった。故にVRAVを観ても何もしなかった。
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 棗に「三人ともナチュラルに綺麗」「特に君……俺がメイクしたらもっと美しくなる」と言われ、
 「チョロくないし」と思う。
 叶が「毒も喰らう」(『刃牙』)、「(女装)写真も一度は使ってます」「オカズへの礼儀」
 などと言い、去る。(「何言ってんだこいつ?」→2ch / 希美『誰かのために』)
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 挿絵は上から智子(『ハンチョウ』、『海浜秀学院のシロイハル』、『ライト姉妹』)、
 衣栞(『鬼詰』)、棗と叶(VRゴーグル、週刊下衆)、希美(『クズとメガネと文学少女(偽)』)、
 某原幕生、クサ達、長い後ろ髪を結んでいる男(5巻喪44のサボリーマン?)。
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 希美が皆に「雷撃文庫編集部」(電撃)という名刺を見せる。
 彼女いわく、女性編集者と男性作家が結婚することはほとんどない。
 ただ、色仕掛けで男性作家に契約させるくノ一のような美人編集者はいるらしい。
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 希美はある作家といた。故に両手に紙コップを持っていた。
 店員いわく、相手は女性。故に色仕掛けでもない。
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 後ろ髪を伸ばしているアラサーの会社員風の眠そうな男(5巻喪44のサボリーマン?)が来る。
 彼いわく、騒動の約15分前、カップル(モギとマイ)が女子トイレに入った。
 その間、他の人はトイレを利用できなかったので、
 責められるべきは紙コップに用を足した人ではなく、カップルの方。
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 監視カメラに何も映っていなかったので安心する。「美馬サチ」と名乗る。

・19時。アクレシオ幕張店。智子の視点。自身と参考人達を会わせないというのは店員の案。
 恨まれると厄介なので、隣の部屋にいた。
 店員いわく、警察には通報しないが、幕南のカップルをグループごと出禁にする。
 (「できておる喃(のう)」→『シグルイ』 / 料金はタダ)
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 帰宅中、女子トイレで女性が紙コップに用を足すのは難しいので、
 奈良二世・クサに仲間がおしっこを飲ませようとしたことに気づく。
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 さらに、ソフトクリームの機械とスープの自販機が5メートル離れていたことから、
 某原幕生(サチ)が紙コップを移動させたことに気づく。
 クサを狙ったものと見せかけて、自身を狙ったものなのではないかと疑う。
 (JR幕張か京成幕張、ヨーカドー / 弟・智貴の願書→4巻喪35)
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 一人でいることが心細くなる。
 皆のために文化祭企画案を早く仕上げようと思い、走り出す。(黒木十字軍の組織票)

・19時10分。アクレシオ幕張店前。サチの視点。『カメハメ』を観たのは、
 駅のホームで誰か(智子)の話を聞いたから。
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 監視カメラの死角で紙コップを移動させたのは自身。誰かを狙ったわけではない。
 幕南生達の悪ふざけを邪魔したのは、バカにし合う彼らを見て、
 夕方にスタバで終わった南・ノリ・マキとの殺伐とした関係を思い出したから。
 (原作ではこの翌日にスタバで南グループの関係が本格的に壊れた→20巻喪189)
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 あの中では自分が一番上。少し上にいればよかった。他の3人もそう思っていた。
 誰かが上に行きそうになったら、見下す材料を見つけ、他の2人と嗤い合う。
 いびつで緊張感のある関係だったが、孤独ではなかった。だが今は一人。
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 希美が車で3人を海浜秀学院と駅まで送る。途中で助手席にいた棗が降り、
 文化祭の劇にサチを誘う。ついでに衣栞・希美も誘い、別れる。
 (津田沼、野球 / 希美の妹 / サチ「脆弱(ちょろ)さ」)
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 希美いわく、編集者になったのはやりたいことがなかったから。
 厳しい両親に従って勉強して、よい大学に入った(レベル90)。だが世間には低レベルの人もいて、
 頑張らなくてもよいことに気づいた。バカバカしくなり、大学もやめた。
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 希美が小説を書くことを勧める。経験上、衣栞のような素直な子は伸びる。
 (直木賞、新人賞 / 相好(そうごう)→表情)
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 「才能がないのにある振りをするなんて~バカみたい」と言うが、
 希美いわく、そんな理由でやりたいことを我慢する方がバカみたいな目に遭う。
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 棗や希美の態度に苛立つのは、彼らが世間という荒野を一人で歩ける自信と武器を
 持っているからであると悟る。南グループというぬるま湯にいたことにも気づく。
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 「何でもでき(る)綺麗な希美さんに私の気持ちが解るわけない」と言うが、
 希美いわく、何にでもなれたとしても、なりたいものがなかった。
 ↓
 車が駅に着く。「小説を書いているのは嘘」と言おうとするが、希美が見透かしたように
 「素直じゃない子が書く小説にも興味がある」「いつだって乗り換えたらいいのよ」と言う。

・19時32分。海浜幕張駅。サチの視点。ノリとマキとの間には緊張感があったが、
 南はどんな悪口を言うのか想像できるので、安心できる存在だったと思う。
 南とケンカしたことを後悔。(明日の居場所→校舎の間→5巻喪45)
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 東京行きのホームで南のように無垢な衣栞を見て、友達になろうと思う。
 彼女に「おーりって呼んでもいい」と言われ、「お――」と言うが、電車が来る(冒頭の場面)。
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 座らずに電車内の定位置(3号車の車両真ん中の窓際)にいる彼女を痛い子と見なし、
 「あっち(反対)だから」と嘘をつく。
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 安易に衣栞と仲良くなったら、ぼっちでバカにされていた南よりも惨めになると思い、
 「私、小陽ちゃんより下になるのだけは耐えられないから」と呟く。
 その言葉が電車のブレーキ音にかき消される。

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谷川のあとがき

・前回、二度とやるか、と書いたが、また書いた

・仕事を受けたくないが、東京から千葉の幕張に来られると申し訳ないので、
 つい仕事を受けてしまう。この小説と小学館の連載もそうだった。
 仕事は受けるものではなく、自分から取りにいくもの。
 ↓
 色んなところに迷惑をかけて干されるかも。
 わたモテが終わったらジャンプ+にペンネームを変えて持ち込む。

小学館の担当(『海浜秀学院のシロイハル』)は悪口が嫌いな人なので、僕と合わない。
 不倫した作者(『キングダム』の原泰久?→19巻喪180)の悪口を言ったら庇った人。

・その担当は人を傷つける漫画や女性が不快になる表現を嫌う優しい人。
 わたモテ好きらしいが、1巻から不快と言われている、
 女性読者が少ないわたモテを本当に読んだのか疑問。
 というか何でオナニーの漫画を連載させたの? 止めろよ!!

・一度は書けたので、今回も書けると思ったが、甘かった。
 15時が〆切なのに現在13時。間に合わないと1か月遅れる。
 小説を書くのは本当にこれが最後。さすがに星海社は頼んでこないと思う。
 ↓
 前回は編集者が作家に教える嘘〆切なので1週間は余裕があった。
 だが今回は声のトーンがマジ。時間まで指定されている。

・ミステリは無理!!

・書き方を完全に忘れた。
 漫画もデビューして5年くらいは、1話描いて次の話を描く時には、描き方を忘れていた。
 人間の能力はそう簡単には上がっていかない(野球の打率やLV)。

・前回もそうだが、詰まるとDLsiteのエロRPGに逃げるクセあり。
 この小説の最初の〆切が6月2日(今は7月)だったのだが、そこから3本ゲームをクリアした。
 4本目はさすがに途中。
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 ジャンルを見ると、巨乳好き(むっちり系、おっぱい)と思われそうだがそうでもない。
 寝取られは流行る前から好きだった。

・話がそれた。故に小説が終わらない。この集中力のなさは病的。
 わたモテ10年、アンソロ2冊。もうゴールしてもよいかな。それくらい今回は追い込まれた。
 紙媒体は今のところ落としていないので大丈夫だと思う。
 そしてまた同じ過ちを繰り返す。僕は成長しないので。

・先生方の小説がすごいので一緒に載りたくない。
 らーめん展で様々な名店が出店する中、くそまずいインスタントラーメンを出す気持ち。

・先生方と読者に感謝


Writer's Comment

市川
 智子に人生を狂わされた内と二木の絵文字一族(18巻喪176)対決。
 同案多数かと思いきや、「こんなネタ出してきたの市川さんだけ」と担当に言われた。

岡崎
 第一弾の際、「第二弾のご依頼お待ちしてます」とツイートして現実に。
 原作で描かれていない部分を想像するのは楽しい。

坂上
 理想と現実の狭間でもがきながら書いた。
 加藤のことは前から「絶対この人1番ヤバい」と思っていた。加藤最高。

円居
 前回は三人称に逃げたが、谷川先生の『モテないし夏休みのとある一日』のおかげで、
 一人称に挑戦できた。ギリギリを攻めた。お手本があるって素晴らしい(反省しろ)。

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宣伝
 星海社FICTIONSの売上の1%が新人賞の賞金に。以下の『最前線』へ。
 https://sai-zen-sen.jp/publications/award/new_face_award.html

星海社代表の言葉
・社是(しゃぜ)…会社の経営上の方針
・中興(ちゅうこう)…いったん衰えた物事を再び盛んにすること→中興の祖
・目睫(もくしょう)…目と睫(まつげ)→きわめて近いところ、目前

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考察・感想・レビュー

・本体1450円(税別)なので、少し高いが、前回のアンソロよりも話が長いので、ファンなら買い
 (前回は約200ページ、今回は約300ページ)

・谷川の話…ミステリとしては論外だが、わたモテのギャグとしては満点

・市川の話…エモジのオチは「読めるか」とツッコみたいが、独創的。
  現場見取り図が推理小説らしくてよい。外部犯というオチも現実的で好み。

・岡崎の話…誠実な内容。ただ、それだけにありきたりな面も。

坂上の話…加藤の扱いがアレなので、賛否両論あるだろう

・円居の話…一人称の信頼できない語り手という叙述トリックが使われている。
  個人的には、『涼宮ハルヒの直観』の要約の際に調べたトリックなので印象的。
  また、谷川ニコ先生の他の作品が活用されているので、ファンなら必読。
  やや重苦しい内容だが、素直ではないサチの内面や考え方が巧みに描写されている。

・以下の感想が優秀
 https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-413.html