2007年夏アニメ、『School Days』を概観する。
・原作はOverflowのアダルトゲーム。キャラクターデザインはごとうじゅんじ。
・アニメはSchool Days (アニメ) - Wikipediaを、登場人物はデイズシリーズの登場人物 - Wikipediaを参照せよ
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第一話「告白」
・誠(*1)と言葉(*2)の出会い:第十回榊野学園入学式~2学期の初めの電車内(*3)
*1…「ただ彼女・桂言葉を遠くから眺めていられるだけで、その日がちょっとはマシになるような気がしていたんだ」
という12話のラストでも出てくる有名なセリフあり
*2…誠の隣のクラスにいる子で、本が好き。乗車の際、パンチラあり。
*3…駅は西原巳‐原巳浜(はらみはま)‐東原巳
・誠、言葉の写真を待受け(*1)にするも、隣の席の世界(*2)にバレる
*1…好きな人の写真を待受けにして3週間誰にもバレなかったら恋が成就するという恋のおまじない
*2…2人は1年3組。言葉は4組。
・誠、授業中、世界と筆談(それを見る刹那)
・泰介、世界と仲が良い誠を冷やかす
・世界、誠を屋上(*1)に呼び出し、体育の授業で言葉と友達になったことを告げ、彼の恋をサポート
*1…彼女は天文部部長なので屋上の鍵を持っている
・誠のことを聞く刹那とそれをはぐらかす世界
・次の日、世界の計らいで、言葉(*1)と屋上で昼食
*1…世界との筆談によると言葉は麺類好き。料理は初めてなので下手。
・その夜、誠、世界に感謝し、明日、言葉に告白することを決意
・次の日、誠、駅のホームで言葉に告白。
言葉、体育の授業中に世界にそのことを話し、両想いだったことも話す。
・世界(*1)、駅(*2)のホームで誠にキスし、電車内で泣く
*1…縞パンチラあり
*2…学園前駅。因みに世界は誠と反対側の模手原坂下駅から通っている。
・冒頭の入学式のシーンを繰り返し、登場人物を紹介
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第二話「二人の距離」
・誠と言葉のデート(*1)
*1…Overflowのマスコット「マヨちゃん」あり
・世界、言葉に対して強引な誠をたしなめ、この間のキスの件をはぐらかし、映画のチケットを渡す
・刹那、素直に映画のチケットを誠に渡せない世界を気にかける
・誠、言葉に電話し、彼女を映画(*1)に誘う(言葉は入浴中)
*1…チケットの有効期限は9月25日(金)
・誠、言葉(*1)と映画デート。恋愛映画でよいムードになるも、ガードの堅い言葉に拒まれてしまう。
その後、世界との関係を詮索され、気まずい雰囲気に。
*1…言葉は本当はホラーが好き?
・世界、筆談で誠をフォロー
・誠、言葉と仲直りしようとするが、中学校の同級生・乙女に止められる
・世界、誠と言葉の関係を取り持つ(言葉は胸が大きいことをよくからかわれていたため、男が苦手)。
言葉、世界に説得され、誠と仲直りし、彼にキス(それを陰から見守る世界)。
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第三話「すれ違う想い」
・誠、言葉に電話し、言葉の妹・心の存在を知る。
その後、屋上での昼食の際、心が自分に会いたがっていることを知り、言葉の家に行けると早合点する。
世界、そんな誠を懲らしめる。
・乙女と他3人、学祭実行委員の仕事を言葉に押しつけ、彼女と誠の関係を牽制
・光、誠と言葉の深い関係を知り、世界にメール
・ラディッシュでのバイトを終えた世界(*1)、光の誤解を解き、言葉に対して強引な誠をたしなめる
*1…世界の縞パンあり
・次の日、言葉、誠を避け、バスで登校
・世界、刹那・光・七海(*1)と昼食。
光、誠と付き合わないことを世界に勧める。
*1…七海によると、学祭を一緒に回ると公認カップル
・言葉、乙女らの視線をかわし、誠がいる屋上へ。
誠、昨日のことを謝り、日曜に言葉の家へ行く約束をする。
・刹那、ラディッシュへ行き、世界が誠と付き合っていないことを確認
・誠、言葉の家へ。心に気に入られる。
名前で呼び合う関係になり、帰り際にキスされる。
・誠、世界に電話し、「言葉の相手するのって、疲れる」と言う
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第四話「無垢」
・言葉、恋愛小説を読む。そして誠との関係を詮索してくる心を煩わしく思う。
・誠、倦怠期に入る
・先輩(彼氏)からのメールを見る七海とそれを応援する澤永泰介が好きな光(*1)
*1…光のパンチラあり
・誠、言葉の胸に触れようとするが、(何度も)拒まれ、うんざりする
・言葉、世界(*1)に電話相談。世界、言葉の白馬の王子様症候群(男性への理想が高いこと)を知る。
*1…世界の縞パンあり
・世界(*1)、言葉とうまくいっていない誠のために、彼の練習相手になり、公園やカラオケで特訓。
しかし誰もいない屋上で本気になってしまう。
*1…世界の縞パンチラあり
・言葉、誠に謝り、彼をプールに誘う。世界、そんな無垢な言葉を見て罪悪感を抱く。
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第五話「波紋」
・誠・世界・言葉・刹那・泰介・光、プール(*1)へ。泰介&光、誠&言葉、世界との会話など。
*1…着替えのシーンあり。世界の縞パンチラなど。
・言葉、昼食時に誠と付き合っていることを公言
・しかし誠の気持ちは模手原坂下駅の世界へ。
世界、誠に体を許してしまう…!
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第六話「明かされた関係」
・ラディッシュの傍やマンションの前でキスし合う誠と世界(2人は本格的な関係に)
・言葉、母が父とデートする時に作っていたホットレモネードについて話し、
クリスマスの広告を見る(榊野ヒルズのホテルは一泊40万円)
・刹那、誠と世界が今朝、一緒だったことを知り、世界を応援
・世界、現状に罪悪感を抱き、言葉に自分達の本当の関係を話すことを誠に提案する。
しかしホットレモネードを振舞う一途な言葉を見て、2人は何も言えなくなってしまう。
・誠、「妹が遊びに来る」(*1)と嘘を言って言葉の誘いを断り、世界の家へ
*1…妹が離婚した父のところにいて、たまに遊びに来るのは本当
・言葉、毛糸を買い、浮かれる(誠のために何か編むのだろう)。
しかし帰りの電車内でキスし合う誠と世界を見てしまう。
・乙女、言葉を牽制(乙女の携帯は誠と同機種で色違い)
・崩れゆく3人の関係
・言葉、着ぐるみ(マヨちゃん)から受け取った携帯のチラシを見て、乙女に対抗して、お揃いの携帯を買うことを誠に勧める。
しかし誠、それを断り、「俺やっぱりお前がいい」と世界にメール。
・学園祭の出し物が決まる(3組は喫茶店、4組はおばけ屋敷)。
その際、乙女(*1)も誠が好きなことが明らかに。
言葉、それを聞いて、誠と付き合っていることを乙女に告げ、彼女を牽制。
*1…誠と乙女は同じ原巳中
・乙女、七海らと結託して言葉が誠と付き合うのを妨害
・誠はますます世界へ傾倒し、屋上で世界と絡み合う。
そして駆けつけた言葉がそれを見てしまう…!
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第七話「前夜祭」
・チグハグな3人の関係。何も知らない心。
・柔道部の田中が骨折してしまったため、代わりに誠が実行委員に。
その際、もう1人の実行委員の刹那が、誠が言葉と別れて世界と付き合っていることを周りにバラす。
・乙女ら、おばけ屋敷内に休憩所を設置するよう言葉に要求(4組の実行委員は言葉のみ)
・乙女、言葉が片想いであることを七海から聞き、安堵
・休憩室にカメラが設置される(伏線)
・刹那、言葉が誠と付き合うのを妨害し、誠に世界と付き合うよう要求。
彼の携帯(*1)を奪い、言葉の番号を着信拒否に(後に世界もこのことを知る)。
*1…暗証番号は1016。誠の誕生日(12話参照)。
・諦めきれない言葉、誠のために慣れない編み物を続ける。心、それを見守る。
・刹那、家へ。ダンボールだらけの殺風景な部屋に佇む。
・言葉、着信拒否されたことを知りショックを受ける。その後、屋上で雨に降られる。
・一同、学園祭のためにメイド服や着ぐるみのマヨちゃん、休憩所のベッドを準備。
言葉はここでも乙女らに追い詰められる(しかも雨で服が濡れた状態)。
・泰介、誠が言葉と別れて世界と付き合っていることを刹那から聞いたため、言葉を後夜祭のフォークダンスに誘う。
しかし言葉は「誠くんと別れてなんかいません」と主張し、誘いを断る。
これを盗み聞きしていた光はショックを受け、七海は言葉に対立。
誠、孤立してしまった言葉に同情し、着信拒否を解除。
・言葉、世界もいる誠の家へ行き、誠を後夜祭に誘う。
優柔不断な誠、それを受諾してしまう。
世界、それを聞いて怒り、帰る。
言葉、マンション前で世界を平手打ち(玄関の靴を見て、世界もいることに気づいていた)。
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第八話「学祭」
・世界、公園で刹那に相談。
刹那、「私が伊藤の気持ちを確かめる」と宣言し「もうあまり時間がないから」と意味深なことを言う。
・泰介、誠に言葉との関係を聞くも、はぐらかされる
・世界、言葉の平手打ちを思い出し、どうすればいいか悩む
・刹那、誠を誘おうとする言葉を妨害。誠の気持ちを確かめ、彼に世界と付き合うよう要求。
・誠、学校を休んだ世界の家へ行き、昨日の言葉とのことを聞く。
世界、どうすればいいか誠に相談。
しかし誠、あくまで世界の体を求め続ける。
世界、刹那と話し、現状のままでいいのか悩む。
・翌日、世界、努めて明るく振舞う
・学園祭の準備が終わる
・言葉、電車内で誠にくっつき、「そのうち(胸を)直に触らせてあげます」と言い、彼を後夜祭のフォークダンスに誘う。
誠(*1)、世界がいるのにも関わらず、言葉の誘惑に負けてしまい、自己嫌悪。
*1…東原巳で下車
・刹那、世界がもう大丈夫であることを確認し、
ダンボールだらけの殺風景な部屋でフランス語で誰かと電話(傍にパスポート)
・学園祭当日:
休憩室の利用(言葉は乙女らのせいでずっと受付)、妹喫茶とゾンビ喫茶、
着ぐるみのマヨちゃんと絶対領域を開放するニーソによる喫茶店の客引きなど
・誠、刹那と資材調達。
刹那、学祭が終わったら母の転勤でフランスに引越すことを誠に告げ、精神的に不安定な世界のことを誠に託す。
・入学式の回想:
誠、背が低いことをからかわれていた刹那を助け、泣いている彼女を慰める。
そして、持ち前の気の強さを活かしてクラス委員になることを彼女に勧める。
・刹那、入学式の件を誠に感謝
・刹那、「これは私だけの思い出」と誠にキス。
言葉、それを見てしまう。
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第九話「後夜祭」
・言葉、刹那を詰問。修羅場に。
・学祭二日目に
・刹那が見た演劇のセリフ
「その花への想いを『言葉』に出して、この『世界』を傷つける気なんて微塵もなかったんだ。
もしそれを聞く者がいなければ、何をやってもいいと言うの?」
(みんなが欲する誠に手をつけてしまった自分勝手な刹那の現状を表現。12話参照。)
・乙女ら、言葉をいびり、休憩室で行われる性的な伝統について語る(七海が先輩を誘っている)
・泰介、ずっと受付をやっている言葉を誘う。
しかし言葉、誠とまだ付き合っていると思い込んでいるため、それを断る。
・誠、世界(*1)にベタベタしすぎて蹴られる(2人はバカップル)
*1…パンチラあり
・乙女ら、言葉の悪口を言う(来実はちゃっかり彼氏のところへ)
・乙女、誠と学祭を回り、彼を後夜祭に誘うが、勘付いた世界に止められる
・心とその友人の卯月が来る。
心は、誠は言葉と付き合っており、後夜祭のフォークダンスで彼女と踊ると信じている。
しかし塾の先生と付き合っている卯月は、誠と世界を見て、複雑な事情を瞬時に察する。
・乙女の仲間、言葉をいびり、誠が他の女と付き合っているのではないかと疑う。
しかし言葉、それを否定し、誠が来ることを信じる。
・世界、心の発言を思い出し、誠を確実に自分の彼氏にするために、彼を後夜祭に誘う
・乙女、自分と同じようにうまくいっていない泰介に偶然会い、彼も言葉に惚れていたことを知る。
そして優柔不断な泰介にイラつき、もっと押すべきだと主張。同時に自分の気持ちを誠にぶつけることを決意。
・誠、言葉からの大量のメールを見て、慌てて彼女の所へ行こうとするが、途中で乙女に誘われてしまう。
乙女、誠と休憩室へ行き、体を許す。
・乙女の仲間、誠が来るとまだ信じている言葉をいびる(誠と乙女はすぐ傍の休憩室にいる)。
しかし言葉が泣きそうになってしまったため、追い詰めるのをやめる。
・後夜祭のフォークダンス:結局、誠は世界と踊る。
・泰介、誠が世界の所に行ったことを言葉に伝え、放心状態の彼女に告白
・刹那、先の演劇のセリフを呟き、現状を表現
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第十話「心と体」
・言葉、泰介に犯される。踊る誠と世界を見て、泣く。
・翌日、誠、言葉に昨日のことを謝る
・ご機嫌な泰介、言葉に正式に交際を申し込む。
しかし言葉、それを断り、あくまで誠と付き合っていると主張し続ける。
・言葉、乙女の仲間に虐められても、あくまで誠は自分の彼氏と主張。
ただし余裕のある乙女は見ているだけ(ちょっと同情している?)
・刹那、学祭の片付け中、明日いなくなることを誠に告げ、あくまで世界と付き合うよう要求。
言葉の目の前で咄嗟に誠とキスし、誠を(ヨットに)誘う言葉を牽制。
誠も、罪悪感を抱きながらも、言葉を拒絶。
誠を信じていた言葉、誠にも否定され、放心状態に。
・誠、体育倉庫で乙女と密会。何もかも面倒臭くなり、堕落していく。
明日いなくなることを最後まで世界に言えなかった刹那、それを盗み見て、先を憂える。
・言葉、包丁を見つめる。心、そんな姉を気にかける。
・夜、刹那が誠の家へ行き、体育倉庫での密会を指摘し、乙女と別れるよう要求。
しかし途中で本心を見抜かれ、体を許してしまう。これにより、ますます誠は堕落。
・翌日、視聴覚室で足利先輩による女バスの打ち上げが始まる。内容は休憩室の隠し撮りビデオテープの上映会。
七海、自分と先輩の情事が晒され、ショックを受ける(※テレビ版は規制あり)。
世界、誠と乙女の情事を見てしまう。
・怒った世界、慌てて誠に電話(刹那とすれ違う)。
そして歩道橋で、生気を失った言葉に出会う。
・刹那、成田空港まで自分を探しに来た誠を無視して、目に涙を浮かべながら、一人旅立つ
・刹那の回想:世界、席替えの際、誠の隣席を刹那にせがむ。刹那、彼女に共感し、席を譲る。
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第十一話「みんなの誠」
・それぞれの事情により暗くなってしまった七海・光・誠・世界
・誠、落ち込んで学校を休んでいる世界を慰めるために誠を連れ出すつもりだった光にまで手を出す。
完全に堕落し、他の女に次々に手を出し始める。
・言葉、刃物と思しきものを持って屋上で佇む
・回想:刹那がいなくなり、もう誠しかいない世界が、誠に乙女との肉体関係を詰問する
・光、世界の家に行くが、拒絶される
・乙女、誠と連絡できず、イラつく。隠し撮りの上映会以来、キツい性格に。
・誠、光(*1)と密会
*1…光のパンチラあり
・言葉、誠に着信拒否される。心が壊れ、繋がらない電話に話しかけるようになる。
・世界、メールの履歴を見て、昔を思い出し、泣く
・誠、乙女の仲間にまで手を出す(ただし言い出したのは向こうの方)
・世界(*1)、(想像?)妊娠し、教室でうっかりそのことを公言してしまう。
誠、世界の妊娠の噂が広まったせいで、孤立してしまう。
*1…縞パンチラあり(洗面所と保健室)
・乙女、誠に会おうとするが、「世界のことなら俺のせいじゃないよ」と言われ、彼に幻滅。
「誠、そんなこと言う奴じゃなかったよね。中学の頃はもっと優しい奴だった。」と言い、帰る。
・クリスマス:世界、誠の家で彼と子供のために料理を作る(誠は買い出しへ)
・光、世界のために誠と決別
・言葉、バッテリーが切れている電話に話しかける(榊野ヒルズのことなど。6話参照。)
・乙女、誠とのツーショット写真(*1)を捨て、彼と決別
*1…さりげなく妹の可憐も写っている
・誠、光や乙女に逃げることができず、イラつく。そして自分にとって原点とも言える言葉に偶然出会う。
心が壊れ、雪に降られてもなお自分のことを想い続ける彼女に心を揺さぶられ、彼女を抱きしめる。
言葉の目に光が戻る。
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第十二話「スクールデイズ」
・誠、世界とその子供を認知せず、言葉を優先。彼女が予約していたレストランへ。
世界、電話で言葉の存在を察知し、激怒。料理をひっくり返し、帰ろうとする。
しかし駅のホームで誠と言葉が対向列車に乗っていることに気がつき、慌てて引き返す。
・誠、言葉(*1)を家に招き、世界が怒ってひっくり返した料理を片付けながら、これまでの自分の過ちを振り返る
*1…言葉のパンチラあり
・世界、誠の家に戻り、言葉を平手打ち。修羅場に。
言葉、「誘惑したのは西園寺さんの方」と言い、刹那も誠のことが好きだったことを暴露し、誠とキス。
・世界の回想:刹那に誠(*1)の情報を話し、彼女の恋を応援。そのうちに自分が誠のことを好きになってしまう。
*1…誕生日は10月16日(7話参照)。血液型はO型。
・演劇(刹那の初恋の相手である誠に手をつけてしまった自分勝手な世界の現状を表現。9話参照。)
・世界、誠から「言葉が知り合いの病院を紹介してくれる」というメールを受信し、ショックを受ける
・誠、屋上で言葉のホットレモネード(6話参照)を飲み、彼女と真剣に付き合うことを決意
・世界、誠の家へ。自分がひっくり返した料理を見つめ、誠を憎む。
誠、世界(*1)から「ごめん………さよなら」というメールを受信。
世界、「酷いよ。自分だけ桂さんと幸せになろうなんて。」と言い、後ろから包丁で誠を滅多刺しにする。
そして動かなくなった彼を見て我に返り、慌てて逃げ出す(ここで左手を負傷)。
*1…縞パンチラあり
・言葉、血だらけになって死んでいる誠を発見し、誠の携帯から世界に「屋上で待ってる」とメール
・世界と言葉、屋上へ。
言葉、世界の妊娠を否定し、誠の彼女は自分だと主張。
そしてバッグの中にある誠の遺体を見せ、世界の包丁を制止して、彼女を刃物で殺害。
世界の腹の中を確認し、「やっぱり嘘だったんじゃないですか。中に誰もいませんよ。」と言う。
・言葉、ヨットの中で誠の頭を抱きしめ、「やっと2人きりですね。誠くん。」と言う
・誠「ただ彼女・桂言葉を遠くから眺めていられるだけで、その日がちょっとはマシになるような気がしてたんだ」
(1話冒頭参照)(*1)
*1…原作『サマーデイズ』の二条姉妹、加藤可憐、山県愛(2話・8話参照)がいる
※テレビ版は血の描写などが規制されている。
因みに当初は描写がきつ過ぎるため、地上波では放送さえできなかった。
代わりにボートなどが映され、「Nice boat」と騒がれたのは、ファンの間では有名な話である。
しかも実際のラストも言葉のヨットだったので、まさに「Nice boat」な展開だった。
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オープニング:「イノセント・ブルー」(2~11話)(*1)
*1…4話まで乳首描写あり
エンディング:
「ウソツキ」(1・8話)、「愛のカケラ」(2話)、「ワルツ」(3・11話)、
「記憶の海」(4・7話)、「Look at me」(5話)、「涙の理由」(6・10話)、
「あなたが…いない」(9話)、「Still I Love You ~みつめるよりは幸せ~」(12話)
挿入歌:
「涙の理由」(5・11話)、「記憶の海」(6話)、「Let me Love you」(9話)、
「二人のクリスマス」(11・12話)、「悲しみの向こうへ」(12話)
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~感想~
陰鬱ではあるが、人間関係の変遷が面白いアニメだった。
「誠死ね」と誠のみが一方的に批判されることが多いアニメだが、
注意深く観察していくと、どの人物も問題点があると分かる。
たとえば、世界は言葉に誠を勧めておきながら、途中で彼を略奪している。しかも最終的には殺してしまう。
刹那も親友の世界のためという口実で、誠に接触している。
それがどれだけ皮肉なことかは作中の9話や12話の演劇を見れば分かる。
「その花への想いを『言葉』に出して、この『世界』を傷つける気なんて微塵もなかったんだ。
もしそれを聞く者がいなければ、何をやってもいいと言うの?」というセリフは世界や刹那の状況を詩的に表現している。
すなわち、2人とも「人のために」と言いながら、途中から自分の快楽のために行動してしまっている。
言葉も基本的には被害者だが、最初の時点でもっと男に慣れる努力をしていれば、結果は違ったかもしれない。
胸が大きいなど女性として有利な特徴を有しているにもかかわらず、引っ込み思案な性格だったので、
男性に好かれ、女性に嫌われる、トラブルの元になってしまっていた。
もし彼女がもう少し積極的な性格だったらまったく違う話になっていただろう。
乙女も自分の恋心のために言葉をいじめ、世界や言葉がいるのにも関わらず、あっさり誠を略奪している。
(もっとも彼女の場合、最後にきちんと決別しただけマシだったかもしれないが・・・)
言葉をいじめていた乙女の仲間も、人の彼氏に手を出すなど、完全に自分の快楽のみを追求しており、良心の欠片もない。
泰介も自身の性的な欲求を満たすことしか考えていない。
以上のようにどの人物も何かしら問題があり、利己的な行動が目立つ。
強いていえば刹那が客観的な立場でそうした各人の我ままな行動を冷静に見つめ、暴走しないように牽制していた。
言うならば彼女は本作の「案内人」であり、「最後の良心」だった。
だが、そんな刹那でさえ10話で退場してしまう。
しかも厄介なことに彼女も誠のことが好きだったので、歯止めが利かなかった。
ここで「最後の良心」が消え、みんなの精神的なバランスが一気に崩れる。
その集大成があの有名なラストに繋がるわけである。
このように「この人がこういう人だったら」「あの時こうしていれば」というようなチャンスを次々に逃がし、
最悪の結末に至ってしまうのが、本作の最大の見所であろう。
言うならば、本作はあえて最善手をさけ、最悪手のみを追求し続けた、ベストならぬワースト・アニメである。
加えて、最後がこれだけ残酷だと、最初の楽しい日常パートを見ることで安心したくなる。
結果として何度も見続けることになる。非常に中毒性が高い。
また最初から見たくなるように巧妙に作られているわけだ。
特にラストで1話冒頭のセリフを持ってくる演出が憎い。
さらに言えば、見た目(ごとうじゅんじさんのキャラクターデザイン)が可愛らしいのに内容が凄惨なので、ギャップがある。
見た目と内容に落差があるので、衝動がある。この点も本作の魅力の一つだろう。
・・・とまぁ、いくつか思ったことを列挙したが、とにかく色んな意味で十分なインパクトがある作品だ。
特にありきたりなハッピーエンドに飽きてきた人に強く勧めたい。
良くも悪くも忘れられない作品になると思う。