赤目無冠のぶろぐ

アニメ要約・批評、仮想通貨(ビットコイン、モナコイン)、将棋・麻雀、音楽(作曲、DTM、ベース)、思想など

帰ってきたニートの一日の作者。詳しくははじめにへ。

公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失

今回は『公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失』(角川書店、2010年、1260円)について。
値段の割には内容がある。少なくともあの1000円の映画のパンフレットよりはマシ。
あれを買うぐらいなら、こちらを買った方がよい。
紙の質が微妙だがそれ以外はほぼ完璧な本。

 

公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失

公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失

 

 
最初はストーリーガイド。かなり丁寧。これさえ読めば映画を見なくてもいいぐらい(まぁできれば見て欲しいが)。
原作と照らし合わせながら読むとなかなか面白い。作品への理解が深まる。
アニメーションとしての見どころ(3Dなど)が分かるし、様々な心理描写について補足説明されている。
各登場人物の心情の変化を相当考えながら、つくられた映画であるということが、うかがえる。
登場人物とページ下段の消失の記憶を読めば、本作の世界観を理解できる。


つづいてスタッフや声優へのインタビュー。ここが特に面白かった。

特に原作:谷川、総監督:石原、脚本:志茂、監督:武本、演出:高雄らによる座談会が面白い。

具体的には、

キョンは、ようやく『消失』で主人公になる決意をする」
「脚本段階でカットしたシーンがあった」
「原作で登場しないクラスメイトまで細かく設定しているから描くのが大変」
「『雪』が降る中に『有希』」
「あのエピローグは『消失』の事件後、現在の長門
「『消失』はラブストーリー」
「『消失』はキョンの決心と回帰、再認識」
「男女で見方が違う(特に長門に対する)」
「1番のツンデレは、ハルヒではなく、キョン
長門の進化の可能性は人間になること≒死を獲得すること」
「ラストの長門は女的にはひどい」

など(詳しく知りたい方は買ってみてください)。


最後は設定資料集など。141ページを読めば聖地巡礼できる。


よい本です。アマゾンのレビューなら、星5つの内容だと思います。