『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』を要約する。
執筆の際、wikipediaの劇場版の1.3 [新編] 叛逆の物語を参照した。
よくまとまっているので、「わけがわからないよ」という人にお勧めしたい。
・まどか、さやか、杏子、マミが人の悪夢によるナイトメアと戦う中、同じ魔法少女であるほむらが転校してくる
・5人の魔法少女達が仁美の悪夢によるナイトメアと戦う
・現状に違和感を覚え始めたほむらが、隣の風見野から来た杏子にその心境を打ち明け、2人で風見野に行こうとする。
その結果、見滝原から出られないばかりか、皆の記憶が何者かに書きかえられていることに気づき、
まどかに消されたはずの魔女が構築した結界に皆が取り込まれていると疑うようになる。
・ほむらが前世でマミを殺した魔女・べべを捕まえ、尋問する。
マミがそれを止め、ほむらを捕縛する。
・さやかがほむらを助け、魔法少女の中にこの状況を望んだ者がいることを示唆する。
そしてそれは「罪深いもの(ではない)」と説き、立ち去る。
(その間、べべがマミに「百江なぎさ」という自分の名前とこの世界の真相を明かす)
・ほむらがまどかと話している際に彼女の本心を知り、涙する。
やがて、自分がもはや魔法少女ではないことと、自分自身が偽りの世界を創っていたことに気づく。
・一連の出来事がキュゥべえの思惑によるものだったことが明らかになる。
キュゥべえは、ほむらに「円環の理(まどか)」を呼び出させることによってそれを支配し、
より多くの感情エネルギーを効率的に回収しようとしていた。
・ほむらがキュゥべえの企みを破綻させるために自ら魔女になることを望む
・さやかとなぎさが、実は自分達も「円環の理」の一部であったことを明かし、結界を破壊する。
これにより、まどかばかり意識していたキュゥべえの企みが破綻する。
・すべて解決し、まどかがほむらを「円環の理」に導こうとする。
しかし、ほむらがまどかと「円環の理」を分裂させ、「愛」でソウルジェムを濁らせてしまう。
そして、「神」であるまどかと対立する「悪魔」と化し、世界を再構築してしまう。
~~~ここでほむらが再構築した世界に~~~
・記憶を残していたさやかがほむらの行動を批判する。しかし、ほむらに記憶を操作されてしまう。
・まどかがアメリカからの帰国子女として転校して来る
・ほむらが、かつてを思い出しそうになっているまどかを止め、この世界が尊いか問う。
まどかが「尊い」と言い返し、「欲望」で「秩序」を乱すことを嫌う。
ほむらが「いずれあなたは、私の敵になるかもね」と言い、例の赤いリボンをまどかに返す。
・ほむらが高台から身を投げる(*1)。
ボロボロになったキュゥべえが泣きそうになる(*2)。
*1…自分が「秩序」を望むまどかの敵になることを防ぐために自殺した?
ここはどうとでも解釈できる。
*2…キュゥべえが、まどかのために死ぬことさえできるほむらの「愛」の強さを知ったことで、
初めて「感情」を得て、泣きそうになっている?
ここもどうとでも解釈できる。
*1, *2に関しては、はっきりしない。(もしあるのなら)続編に期待するしかない。
グーグルで「叛逆 ラスト」と検索すると、様々な解釈がヒットするが、
いずれも主観に主観を重ねているだけなので、お勧めできない。
~考察・感想~
・ハッピーエンドか否か?
これに関しては、まどマギ叛逆の物語のラストってつまりはにおける以下のような名言が的確である。
「TV→最高のバッドエンド
叛逆→最悪のハッピーエンド」
私もその通りだと思う。
テレビアニメ版は、まどかが「神」になって、「秩序」を望む心で魔女がいない世界を再構築したという点では最高。
しかし、まどかが魔法少女になることを防げなかった点、まどかが人間ではなく概念になって孤立してしまった点、
魔女にはならないが円環の理に導かれて消えてしまう点、魔女の代わりに現れた魔獣と戦い続けなければならない点、
前世の(特にまどかの)ことをほむら以外誰も覚えていない点ではバッドエンド。
『叛逆の物語』は、ほむらが「悪魔」になって、「欲望」で都合のよい世界を再構築してしまったという点では最悪。
しかし、皆が(特にまどかが)人間として生きられる点、
キュゥべえの思惑に振り回されていない(それどころか振り回している)点ではハッピーエンド。
・総評
個人的には、テレビアニメ版のほむらの決意が揺らいでしまう内容なので、蛇足だと思う。
ちょっと奇をてらい過ぎたのではなかろうか。どこかで脚本の変更があったとしか思えない。
(もしあるのなら)続編で解決して欲しい。